もう一年以上前の話になりますが、 APC Paperに感化されて、シングルボードコンピュータを入れるための紙箱を作ったことがありました。2mm厚のボール紙を材料に使ったんですが、これを切り出すために、寸法を測り、目印をつけて、定規を当ててカッターで切る、という作業はすごく手間がかかるということ。垂直をとるように気をつけないといけないので、当然たくさん作るのも大変。それで当時、何とか楽にできる方法はないかと頭を悩ませ、裁断機を使うなんてことまで考えたんですが、いつしかレーザーカッターという文明の利器に頼ってはどうかと思い抱くようになりました。
暫くして、 レーザーカッターの使い方を教えてもらえるような場所を探しているうち、たどり着いたのが今回お邪魔した東京は目黒のMaker's Baseさんです。こちらでレーザーカッターのトレーニングを受講することで、それ以降施設のレーザーカッター設備を時間借りできるようになります。さらにレーザーカッターのみならず、木工や金工、陶芸、3Dプリンター、シルクスクリーンといった様々な工作、造形技術のトレーニングと設備の時間貸しを行っています。去年流行った言葉で言うところのパーソナルファブリケーションをするための施設と言えます。
さて、雨もそぼ降る初夏の候、Webからばっちり予約をしてレーザーカッターのトレーニングを実際に受講してきました。JR目黒駅を西へ出たら、タクシーがベタ踏みで登っていく大円寺横の行人坂を下り、雅叙園を横目に、春には桜が綺麗だったであろう目黒川を越えると、住宅街の一角にMaker's Baseさんがあります。
2階のレセプションでトレーニング受講に訪れた旨を伝え、簡単な質問票(アンケート?)記入の後、トレーニングへ。私のときは講師1名に受講者3名、濃厚な少人数制クラスで上達せざるを得ません。2時間枠のトレーニングで最初はテキストを使った講習、機材の使い方を覚えます。次に同施設の備品のタブレットPCを使いカットのためのベクターデータ作成。続いてタブレットからレーザーカッター本体へベクターデータ出力をし、実際にカット。最後に、自由制作です。
ところで、さっきからカット、カットと言っていますが、レーザーカッターでは素材のカットだけではなく表面への彫刻も可能です。濃淡は表現できず完全な二値画像としての出力になりますが、解像度は結構高いので、ハーフトーン等で多少の表現は可能と思われます。
実際に、アクリル板に画像ベースの彫刻を試してみました。↓の画像の手前にある方はたまたまタブレットの中に入っていた画像で、↑のレーザープリンタを撮影したものと思われます。タブレットにインストールされていたイラストエディターで(トーンマップ機能を使った突貫の)二値化をして出力させました。
最後に、せっかくなら誰もレーザーカッターで出力したことのなさそうなものを作ってレーザーカッター史に名を残そうと思い、某天才コメディアンの殿様をオマージュしてみました↓。
そんな感じでトレーニング用に支給いただいたアクリル板から3作品(?)切り出したところで時間いっぱいとなりました。今後、作業性アップのために鍛錬することが課題ですね。
切断する素材によって出力時にレーザーカッターのパワーとスピードを決めなければいけないので、厚紙カットのチャレンジはまた追い追い。
麺屋百式さんでラーメン食べて帰りました。
2014年7月21日月曜日
2014年7月13日日曜日
UDOO(i.MX6)用Ubuntu 13.10のSDカードセットアップ
UDOO公式で配布されているUbuntuのバージョンは12.04と若干古めなんですが、こちらのブログで13.04のファイルシステムが配布されているのをたまたま見つけたので、インストールしてみることに。とりあえずカーネルとU-Bootは公式のものをそのまま使い、ファイルシステムだけ13.04にしてみます。
作業はLinuxマシンで行います。
まずは必要なものをもろもろダウンロードしてきます。
U-Boot。i.MX6 DualモデルとQuadモデルで違うので注意。
役者がそろったら、彼らに最高のステージを。SDカード。UDOOの場合はマイクロSDですな。たぶん2GBとかでもいけますけど、今日日Class10の16GBくらいじゃないと使う気になれませんね。笑
SDカードをカードリーダとかに挿してホストマシンに接続したら、dmesgとかでデバイス名を確認しておきます。パーティショニングはこの後すぐ!ホストマシンのHDDと間違えるなよ!絶対にだぞ!
パーティショニングの作業はお好きなツールで。GUIならGpartedが便利ですよね。その昔、BeagleboardなんかいじってたころはfdiskでSDカードをフォーマットしたものです。最近はでっかいHDDをいじるときにfdiskがGPTに対応してなかったりするんで、私はpartedに移りつつあります。そんなわけでpartedを使ってやっていきましょう。
できたパーティションに先ほどダウンロードしたルートファイルシステムを書き込んでいきます。
まずはローカルにマウントポイントのディレクトリを作成し、マウント。
そのままだとEthernetに接続できませんが、/etc/network/interfacesに下記を追加し、
参考
I.MX6 - Ubuntu 13.04 with GPU acceleration - Tiny Devices
UDOO creating a bootable Micro SD card from precompiled binaries - eLinux.org
UDOOのUbuntuでネットワークに接続できない - Atelier Orchard
作業はLinuxマシンで行います。
1.ルートファイルシステム、カーネル、カーネルモジュール、U-Bootのダウンロード
まずは必要なものをもろもろダウンロードしてきます。
U-Boot。i.MX6 DualモデルとQuadモデルで違うので注意。
$ wget http://udoo.org/download/files/UDOO_Unico/u-Boot_Quad/u-boot-q.imx次にカーネルイメージ。
$ wget http://udoo.org/download/files/UDOO_Unico/Kernel/uImageそれからカーネルモジュールも。
$ wget http://udoo.org/download/files/UDOO_Unico/Kernel/modules.tar.gz後は件のルートファイルシステム(rootfs)。
$ wget http://stende.no-ip.info/jas/xubuntu_13_04_gpu.tar.gz
2. SDカードのパーティショニング
役者がそろったら、彼らに最高のステージを。SDカード。UDOOの場合はマイクロSDですな。たぶん2GBとかでもいけますけど、今日日Class10の16GBくらいじゃないと使う気になれませんね。笑
SDカードをカードリーダとかに挿してホストマシンに接続したら、dmesgとかでデバイス名を確認しておきます。パーティショニングはこの後すぐ!ホストマシンのHDDと間違えるなよ!絶対にだぞ!
sdf: sdf1既存パーティションがある場合には上記のようにsdXのあとに数字のついたデバイスが見えるはず。いずれにせよ消しちゃうのであってもなくてもOK。
パーティショニングの作業はお好きなツールで。GUIならGpartedが便利ですよね。その昔、BeagleboardなんかいじってたころはfdiskでSDカードをフォーマットしたものです。最近はでっかいHDDをいじるときにfdiskがGPTに対応してなかったりするんで、私はpartedに移りつつあります。そんなわけでpartedを使ってやっていきましょう。
$ sudo parted /dev/sdfまずはprintで中身を見てみる。
(parted) print モデル: I-O DATA micro SD Reader (scsi) ディスク /dev/sdf: 15.9GB セクタサイズ (論理/物理): 512B/512B パーティションテーブル: msdos 番号 開始 終了 サイズ タイプ ファイルシステム フラグ 1 4194kB 15.9GB 15.9GB primary fat32 lba既存のパーティション1をrmで削除。
(parted) rm 1 (parted) print モデル: I-O DATA micro SD Reader (scsi) ディスク /dev/sdf: 15.9GB セクタサイズ (論理/物理): 512B/512B パーティションテーブル: msdos 番号 開始 終了 サイズ タイプ ファイルシステム フラグ次にmkpartでパーティションの作成。ファイルシステムはEXT3、サイズは先頭を10MiBほど空けて、後ろはSDカードサイズいっぱいにとってあげましょう。(パーティションテーブルをmsdosに直す場合はmklabelでできます。)
(parted) mkpart primary ext3 10MiB 15.9GB (parted) print モデル: I-O DATA micro SD Reader (scsi) ディスク /dev/sdf: 15.9GB セクタサイズ (論理/物理): 512B/512B パーティションテーブル: msdos 番号 開始 終了 サイズ タイプ ファイルシステム フラグ 1 10.5MB 15.9GB 15.9GB primaryquitで終了。
(parted) quit 通知: 必要であれば /etc/fstab を更新するのを忘れないようにしてください。パーティショニングでEXT3指定をしましたが、mkfsもしたほうがいいっぽいので、
$ sudo mkfs.ext3 /dev/sdf1はい。これで完了です。
3. SDカードへの書き込み
できたパーティションに先ほどダウンロードしたルートファイルシステムを書き込んでいきます。
まずはローカルにマウントポイントのディレクトリを作成し、マウント。
$ mkdir sdcard $ sudo mount /dev/sdf1 sdcardルートファイルシステムをマウントしたSDカードのパーティションへ展開。sudoを忘れずに。
$ sudo tar -xzpf xubuntu_13_04_gpu.tar.gz -C sdcard/続いてカーネルのコピー。
$ sudo cp uImage sdcard/bootそれからカーネルモジュール。既存のものを消してから。
$ sudo rm -rv sdcard/lib/modules/* $ sudo cp -av lib sdcard/ここまでできたら、アンマウントします。
$ sudo umount sdcard最後に、SDカードにU-bootを書き込みます。
$ sudo dd if=u-boot-q.imx of=/dev/sdf bs=512 seek=2これでSDカードの準備は完了。syncしてからSDカードを取り外し。
$ syncボードに挿して起動します。
(おまけ) Ethernetインタフェースのセットアップ
そのままだとEthernetに接続できませんが、/etc/network/interfacesに下記を追加し、
auto eth1 iface eth1 inet dhcp下記でEthernetのインタフェースを起動すればOKです。
$ sudo ifup eth1
参考
I.MX6 - Ubuntu 13.04 with GPU acceleration - Tiny Devices
UDOO creating a bootable Micro SD card from precompiled binaries - eLinux.org
UDOOのUbuntuでネットワークに接続できない - Atelier Orchard
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