2013年9月15日日曜日

Raspberry Piで田無タワー風天気予報ガジェットを作る(ハードウェア編)

日本の各地に、西にそびえる山にかかる雲を見て翌日の大まかな天気を知るという文化があるといいます。天気が西から東へ移り変わるという性質を利用したもので、私の故郷でも、気象情報に関する各種の観測、伝達技術が発達した現代にありながら、局所的で簡易な天気予報の手段として重宝されています。
テレビやラジオで天気予報を得るには、放送を待つ、あるいはタイミングに合わせて視聴する必要があります。インターネットや電話(177)の場合、いくつかの操作が必要です。場所や時間の制約が緩やかで、かつ何らの操作も無しに情報を得られることには、究極的な利便性が潜んでいると思います。たとえその情報量が、その他の比較的複雑な手段によって得られるものよりも少ないとしても。
こと天気予報に関しては、古くから使われてきた原始的な情報ということもあり、簡便な伝達手段がいろいろ考えられてきました。そのひとつとして有名なのが大阪の通天閣。塔の上に設置されたネオンサインの色で翌日の天気を伝えており、山にかかる雲を見上げるのと同じように、非常に簡単に情報を得ることができるわけです。これと同様の設備が、西東京市にある電波塔、通称「田無タワー」にも設置されています。かつてこの田無タワーを日々眺めていたことのある私にとっては、かろうじて愛着が無くもない存在です。

そんなわけで、今回、田無タワーっぽい感じで翌日の天気を教えてくれる自家製ガジェットをRaspberry Piを使ってこさえてみました。

まずはハードウェア部分についてまとめて行きたいと思います。


部品

  • ユニバーサル基板ダイセン電子工業 PU26x44 手頃なサイズだったので。両面に部品配置しはんだ付けしたかったので、両面スルーホールにしました。千石共立チップワンストップあたりで買えます。
  • ピンソケット - 2x13ピンソケット RPiのP1ヘッダに合わせて。
  • フルカラーLED - OSTA71A1D アノードコモンのRGBフルカラー角型LED。明るい。
  • トランジスタ - 2SC1815 LEDドライブ用のNPN。まとめ買いして家にストックしておくと便利ですよ。RPiのGPIOはパッドあたりデフォルトで8mAのシンク/ソースしか許容できないため、このようなドライブの手段が必要です。
  • 抵抗 - LEDの電流制限用に91Ω、240Ω、330Ωを一つずつ(この辺はRGBのカンデラ比を考慮して順方向電流を調整するためざっくり計算しています)、それからトランジスタのベース入力用に1kΩを三つ。いずれも2012サイズのチップを選びました。



回路



組み立て

(1) 画像の位置にB面からピンソケットを配置してA面ではんだ付けします。

(2) LEDとトランジスタをA面に配置してB面側からはんだ付けします。

(3) B面に、まず抵抗を取りつけていきます。R、G、B各チャネル用のトランジスタのエミッタ(E)がつながっているランドに、電流制限抵抗を取りつけます。また各ベース(B)には、1kΩを取りつけます。電流制限抵抗の反対側は、LEDのRGBそれぞれのカソード(K)の足に接続します。ベース入力抵抗はA面で接続しますので、ベースの反対側のランドにはんだ付けすればOKです。最後に、トランジスタのコレクタ(C)の足をまとめてピンヘッダのグラウンド(GND)につながるようにします。画像では、配線の取り回しで、途中からA面にしています。
配線ミスってはんだ付けをやり直したので、ヤニが汚い・・・
(4) A面の配線です。トランジスタのベース入力抵抗を、RPiのP1ピンヘッダの、11ピン、13ピン、15ピンに接続します。Rev.2のボードなら、それぞれGPIO17、GPIO27、GPIO22に対応しています。Rev.1の場合は、13ピンがGPIO27ではなくGPIO21となります。B面から引き揚げたGNDラインも忘れずに25ピンへ接続。LEDのアノード(A)足へは2ピンの5Vから。

(5) RPiに取りつけたところ。


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